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ID AN0000711X-20000300-1006
アイテムタイプ Article
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Last updated : Jan 24, 2011
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タイトル 都と甕: 七世紀飛鳥・藤原地域における煮炊具の研究
publisher
出版地 奈良
出版者 奈良大学文学部文化財学科
上位タイトル
文化財学報 (Bunkazai gakuho, Bulletin of the study of cultural properties). Vol.18集, (2000. 03) ,p.1- 38
識別番号
ISSN
09191518
抄録 今から1300年前、大和三山に囲まれた地に日本で初めての都一藤原京が誕生した。それまで政治施行機関と皇室の宮室のみであった飛鳥の宮から、貴族・役人・庶民など多量の人々の集住する生活空間を兼ね備えた都市の誕生であった。
この特殊な空間の一側面を、土師器甕から復元してみようと思う。煮炊具は供膳具に比べ、製作集団の違いによる技法の相違を見出しやすい。供膳具が人々が食事の際、目にしたり手にとったりする器であるのに対し、煮炊具は食事を作る際の調理の容器である。前者は人々の「目に触れる土器」であり外見が重視されるが、後者は調理(煮炊き)という機能に重点がある。律令体制の下、古代の都城では身分制度を具現化するものとして形態と法量に規格性をもった食器が供給されることになる。そのため各製作集団ごとの個性は失われ統一化される傾向にある。しかし「目に触れない土器」である煮炊具は機能さえ果たせば問題はなく、供膳具ほど厳密な規格性がとられていなかったとみてよい。それゆえ、製作行程を推測しうるような痕跡をとどあているものが比較的多くみられ、個体間ひいては集団間の個性・クセが現れやすいといえる。また煮炊具は在地との結びっきが強い性格をもっている。供膳具は都城へは貢納品として、地方では律令体制を象徴する品としてもたらされるように流通的側面が強い。一方煮炊具は、日常生活品としてそれぞれの地域で在地生産・在地消費される場合が多い。供膳具が律令体制の地方への波及を明らかにできるのに対し、煮炊具は在地の生産・消費のありかたと、律令体制との関わりを探ることが出来る。
これらの特性をふまえ、飛鳥・藤原地域における在地土師器甕を製作技法の上から分析し、飛鳥1~V・奈良時代にかけての様相をみる。そして、律令国家政策にともなって人工的につくられた都城とはいかなる実体をもっものだったのか、また都城の成立によって都城がおかれた地域(藤原地域)やその周辺地域(飛鳥地域)はどのように変化し影響を受けたのだろうか。この二点を解明することを本稿の最終的な目的としたい。
言語
jpn
資源タイプ text
ジャンル Journal Article
Index
/ Public / 文学部 / 文化財学報 / 18集
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