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ID AN00181569-19811200-1002
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タイトル 古代染色の化学的研究: 第11報 コチニール染色について
別タイトル
Chemical Studies on Ancient Dyeing: XI. On the Cochineal dyeing
著者
新井 清 (Arai kiyoshi)
教養部
publisher
出版地 奈良
出版者 奈良大学
上位タイトル
奈良大学紀要 (Memoirs of the Nara University). Vol.10号, (1981. 12) ,p.17- 29
識別番号
ISSN
03892204
抄録 コチニール Cochineal は Dactylopius coccus という嚥脂虫の染料を指す慣用語である.この様な嚥脂虫としては, Kermococus licis いわゆるケルメス Kermes および Coccus lacca ラックダィ lacdye がある.これらの嚥脂虫は亜熱帯から熱帯地方の特有植物に寄生して棲息する雌の昆虫が赤い色素を分泌する.コチニールは古代インカにおいて用いられ,ケルメスは古代フエニキヤで使い,ラックダイは漢名の紫艸(しこう)として中国古代で顔料にしていた.これが漢薬として,唐朝期に将来され,「正倉院献物帳」に記載され「紫鑛六十斤」の文字がある.現物も調査され同定されている.ただし,これらの嚥脂虫は本邦では顔料および染料として上代から近世まで使用されなかった.
コチニールはスペイン人によって1526年にメキシコから欧州に伝えられ紅色染料として賞用され,スペインはカナリー諸島,アルジェニアおよびジャワに寄生植物であるシャボテンと共に移して飼育し生産を拡大した.黄色染料によって下染めを行ない,コチニールと交染した緋染めラシャはスペインの貿易船によって安土桃山期にわが国に輸入された.武将達が愛用した"狸々緋の陣羽織"は,当時の伊達姿である.江戸期にはオランダ船によってコチニールがもたらされ明馨媒色によって紅色に染め,黄色染料と交染させ緋色を得た.嚥脂虫の紅色色素は19世紀半ばに研究され,すべてアンスラキノンの誘導体であることが知られだ.今世紀に入って Dimroth 一派によって,その構造が決定された.
コチニールの色素は配糖体をなしており,カルミン酸と名付けられ,ケルメスはメチルエステルとなってケルミン酸と命名されている.ともに近縁体である.
本研究はメキシコ産のコチニールを入手し,その染色性を検べ,アルミニウムや錫との親和性は知られているが,その他の金属塩の媒染効果を探ることを目的とした.さらに古代染色布裂れの試験の比較資料のため藍との交染による紫染めを行なった.
言語
jpn
資源タイプ text
ジャンル Departmental Bulletin Paper
Index
/ Public / 奈良大学紀要 / 10号
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