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ID AN00181569-19811200-1026
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Last updated : Nov 30, 2010
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タイトル 遠藤周作の『おバカさん』とドストエフスキーの「おばかさん」と ‐ 「永遠の奇蹟」としての「無条件に美しい人間像」をめぐって‐
別タイトル
Concerning "O-baka-san" by Shusaku Endo and 'Fool' by Dostoevsky: A beautiful man without reserve, an everlasting miracle (Jesus Christ)
著者
浅田 隆 (Asada takashi)
文学部
publisher
出版地 奈良
出版者 奈良大学
上位タイトル
奈良大学紀要 (Memoirs of the Nara University). Vol.10号, (1981. 12) ,p.60- 70
識別番号
ISSN
03892204
抄録 遠藤周作は「ストレート・ボールを投げる投手が立派な投手で、ナックル・ボールを投げる投手はだめだとはだれも思わない。ユーモア文学は人間や人生の真実をナックル・ボールで語ろうとする文学」(「ユーモア文学のすすめ」『朝日新聞』'64 ・7 ・7)だと言う。しかしこの『おバカさん』には、変化球が変化しそこなってワイルド・ピッチになったような部分もないわけではない。例えば作中の時間の流れはかなりずさんで、「三月中旬頃」に、届いた手紙を読みながら「四月一日まで、まだ二、三日はあるし」とつぶやいてみたり、半月前の出来ごとを「一か月前」と回想させてもいる。時間に関するミスばかりでなく、「水の中に落ち」たはずのピストルを「ぬれた地面の上」から拾い上げさせてもいる。こうしたミスは連載(『朝日新聞』'59 ・3 ・26~8 ・15)時に頻出し、後に中央公論社から出版('59 ・10)した折補正されたようだが、それでも辻褄が合っていない。これは、この作品が作者にとって最初の新聞小説だったこともあり、また作中の時間と執筆中の現実の時間とが混乱してしまったためとも考えられる。
言語
jpn
資源タイプ text
ジャンル Departmental Bulletin Paper
Index
/ Public / 奈良大学紀要 / 10号
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