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ID AN00181569-19970300-1014
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タイトル 「おほけなき心」考
別タイトル
Research on Ohkenaki Kokoro
著者
山本 利達 (Yamamoto ritatsu)
文学部
Publisher
出版地 奈良
出版者 奈良大学
上位タイトル
奈良大学紀要 (Memoirs of the Nara University). Vol.25号, (1997. 03) ,p.19- 25
識別番号
ISSN
03892204
抄録 源氏物語の「紅葉賀」の巻の冒頭で、桐壷帝の朱雀院行幸における試楽のことが語られ、源氏と頭中将が青海波を舞い、当日の見ものであったが、藤壷は「おほけなき心のなからましかば、ましてめでたく見えまし」と思ったという。この「おほけなき心」の解釈について、中世、近世では、(1)源氏の藤壷に対する恋心、(2)源氏と藤壷との密通をいうとする二説があり、近代では、(3)父帝の妃たる藤壷に対する源氏の分不相応な心、(4)帝の寵愛を受けながら源氏と通じた藤壷の苦悩、(5)桐壷帝から特別の愛を受けた源氏の身分不相応な心に加えて、帝への裏切りと畏怖の意識を読む説等がある。源氏物語には「おほけなし」の用例が二十九例ある。その検討によれば、「紅葉賀」の巻冒頭の「おほけなき心」は、(3)の説をとるべきものと考えられる。
言語
jpn
資源タイプ text
ジャンル Departmental Bulletin Paper
Index
/ Public / 奈良大学紀要 / 25号
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