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ID AN10086451-19831200-1002
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Last updated : Dec 14, 2010
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タイトル 近世京都における町自治について
著者
山田 敦子 (Yamada atsuko)
史学科
publisher
出版地 奈良
出版者 奈良大学史学会
上位タイトル
奈良史学 (Nara shigaku : Nara journal of history). Vol.1号, (1983. 12) ,p.31- 48
識別番号
ISSN
02894874
抄録 近年、都市景観の保存や市町村史の編纂等により都市研究はとくに注目をあびてきている。また、都心部の過疎化と都市近郊の再開発による人口のドーナツ化現象や、災害、日照権、自動車公害などの現在のさまざまな都市問題も、都市史研究への直接的な関心を高めている。従来の日本における都市史研究というと、ヨーロッパの中世自治都市の研究に触発された、わが国と西洋との比較史研究が中心であった。ただ、京都に関していえば、故秋山国三氏による『公同沿革史』という大変な労作があり、そこでは単なる東西都市の比較ではなく、自治の伝統を中世から近世へかけての市民的自治の形成史のなかにみようとして、都市構造の詳細な分析が行なわれた。また、京都市編『京都の歴史』でも、そうした視角から町組を中心にすえた総合的な都市研究が進められてきた。しかし、近世都市を構成するもっとも基本的な単位と考えられる町共同体の個別研究は少なく、町とはいったい何なのか、町自治とは歴史具体的にどのようなものなのかという点も、ほとんど究明されていない。京都のいろいろな町の江戸時代の町規則をみると、町規則によって、家屋敷の相続・売買や結婚等のきわめて個人的で私的な事柄に属すると考えられることまで、町の干渉をうけていることなどに気づく。支配者の権威が失墜し、社会秩序が混乱した世の中で、京都の市民が自らの生命と財産を守るために結成した生活共同体としての町が、なぜ個人生活にまでたち入ってくるのか。町共同体と町の構成員とはどのような関係にあるのか。また、幕府・権力が町の運営の細部にまで規制を加えるのはなぜか。町自治とはどのような構造と機能をもっており、それは、支配者にとってまた町の構成員にとって、どのような役割を果たしていたのか。「町」の具体的分析が、あまり行なわれていない今日、町文書として残っている町規則から、近世都市における町共同体の構造と機能をあきらかにすることにより、「町共同体」の実態を浮き彫りにして、「町」とは何か、「町自治」とはいかなるものか、究明してゆきたい。
言語
jpn
資源タイプ text
ジャンル Journal Article
Index
/ Public / 文学部 / 奈良史学 / 1号
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