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ID AN10533924-19970300-1003
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本文 AN10533924-19970300-1003.pdf
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Size : 2.0 MB
Last updated : Oct 19, 2011
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タイトル 米芾『画史』考釈(五)―唐人軟裹―
著者
古原 宏伸 (Kohara hironobu)
奈良大学大学院 文学研究科
publisher
出版地 奈良
出版者 奈良大学大学院
上位タイトル
奈良大学大学院研究年報 (Annual reports of the Graduate School of Nara University). Vol.2号, (1997. 03) ,p.19- 61
識別番号
ISSN
13420453
抄録 ここに考釈を試みる『画史』一六二条は、難解といわれる『画史』の中でも、最も難しい一条である。その理由として、文中の服飾を現在見られる伝世、出土の遺品と文献との照合によって同定することが容易ではないこと、中国の服飾史の専家の間にも名称の相違があって一様でないこと、また米芾の理解していた古代の服飾と、現代のわれわれの知識との間に落差があって同一ではないこと、花頂頭巾、逍遙巾など、彼が命名し、後には通用していない冠巾があって、同定に至らないこと、この条は『画史』の中で文字の異同のほとんどない、例外的な一段であって、文字の上からの手がかりのないことなどがあげられる。そして最も理解に苦しむのは、何のためにでたらめな冠服の沿革などを書き残したのだろうという、執筆の動機である。後に説くように、この条の行文には芾の虚構と思われる部分が少なくない。彼の深層心理のようなものをのぞかせていて、『画史』が一筋縄ではいかない筆記であることを改めて認識させる。右の疑問に対する私の解答は、「怪異」と世人に嘲笑された自らの冠服について、彼自身が釈明しているのではないかという考えである。そう見ることで、故意に省略した部分のあるこの条も、『画史』全文そのものも、よほど読みやすくなるだろう。例によって多くの方の助力を煩わした。服飾については中国美術学院、任道斌教授に、資料の複印などについては、河野道房、林煥盛、吉田晴紀、黄貞燕のみなさんに協力をいただいた。厚く御礼を申し上げたい。
言語
jpn
資源タイプ text
ジャンル Departmental Bulletin Paper
Index
/ Public / 大学院 / 大学院研究年報 / 2号
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