文化財学報
(Bunkazai gakuho, Bulletin of the study of cultural properties).
Vol.2集,
(1983.
03)
,p.1-
20
抄録
過去社会を再構成するのに遺跡調査の果す役割は大きい。1940年代に始まるいわゆる Settlement archaeology は,地理学・人類学・生態学・型態学・一般システム理論等を paradigm としながら,その考え方と手法を整備してきた。それらは,わが国の遺跡調査や集落趾研究の一般的方法と差も顕著だが,最近ではそれを埋めるような試みも開始されている(例えば, S. Koyama and D. H. Thomaseds )。
本稿では,今日の Settlement archaeology を構成する諸認識のいくつかに学び,その考え方と手法の吸収に努める。